神奈川県横須賀市のマンション売却相場についてをリサーチしています。自然溢れる町ではありますが、発達した交通網から、都心のベッドタウンとしても機能している町の相場がどれくらいなのか、是非ご覧ください。
横須賀市の主な公示地価を、国土交通省の土地総合情報システムのデータからチェックしてみました(2021年4月時点)。
※公示価格は、国土交通省「土地総合情報システム」の都道府県地価調査から居住地のデータを抽出
エリア | 公示地価 |
---|---|
横須賀中央 | 295,100円/㎡ |
汐入 | 180,250円/㎡ |
堀ノ内 | 164,200円/㎡ |
県立大学 | 155,000円/㎡ |
久里浜 | 131,307円/㎡ |
上記はあくまでも目安ではありますが、これらからも分かるように、京急沿線が横須賀市の中では地価の高いエリアとなっています。
西部に関しては山間部も多い点や、交通網がない点等から、地価は安いです。公示地価では70,900円/㎡と、中心地である横須賀中央のおよそ4分の1の所もあるほど。 この点に関しては、やはり都心へのアクセスが影響しています。
横須賀は海と山のある自然の溢れる町で、アメリカ海軍の基地もあることから、他の町にはない独自の文化もあるなど魅力的な町である一方、都心のベッドタウンとしての一面もあります。
例えば横須賀市で最も地価が高い横須賀中央からであれば、品川まで最短44分でのアクセスが可能です。十分な通勤圏となりますし、都心ではなく横浜のベッドタウンとしての顔も持っていることから、横浜や都心にアクセスしやすい京急沿線の地価が高い傾向にあります。特に久里浜に関しては、始発駅でもあるので人気です。
※参照元:ホームズHP(2021年12月時点情報)
※参照元:ホームズHP(2021年12月時点情報)
※参照元:ホームズHP(2021年12月時点情報)
横須賀市の2021年の地価は平均で129,731円と、下落傾向にあります。
エリア毎に見ても軒並み下落しています。 この背景にあるのは新型コロナウィルスの感染症拡大の影響です。様々な産業が大きな転換を余儀なくされている点に加え、元々横須賀は他の自治体と比較すると、地価の下落が目立つエリアでした。
例えば下落率をみると、地価の高いエリアほど高いです。
このように、かつてはベッドタウンとして人気のあったエリアの地価の下落率が高まっています。この背景には、リモートワークの普及により、出社する必要性が低下したことで、改めて住まい環境を考える人が増えている点にあるとされています。
浦賀、衣笠、逸見といったエリアは都心や横浜中心部のベッドタウンとして発展しましたが、その理由は利便性よりも地価の安さです。
しかし新型コロナウィルスの感染症拡大の影響により、各地で地価が低下したことで、住まいの候補に入ったエリアもあるのでしょう。
実際横須賀市は人口も減少傾向にあります。結果、地価も下落傾向となってしまっているのです。
横須賀市は地域によって生活が異なります。例えば西部に関しては森林・山岳が広がるエリアとなっています。
海岸部は鉄道が走っていることから、都心や横浜のベッドタウンとして機能しており、京浜急行に関しては横須賀の奥まで走らせており、始発で乗れる点をアピールしていますが、基本的には郊外型の生活が待っています。
横須賀市で最も賑わいを見せているのは横須賀中央駅周辺になりますが、ロードサイドでお店が密集しているエリアや大型店舗が連なっているエリアも登場している点や、新型コロナウィルスの感染症拡大の影響により、交通の需要が変化したことで、駅周辺よりもロードサイドに人が流れつつあるとの指摘もありますが、お店そのものは多々ありますので、利便性は高いです。
都心や横浜への交通網も整備されていますので地価が下落しているとはいえ、利便性の高い生活を送ることができる町だと考えてよいでしょう。
横須賀市は、1994年(平成6年)をピークに、人口が減少傾向にあります。
1950年に行われた国勢調査では250,533人だった人口は、年々上昇を続けていました。そして1994年、435,295人を記録すると、その後は減少傾向となっており、2020年(令和2年)には389,172人となっています。
この背景にあるのは、少子高齢化の影響はもちろんですが、周辺地域の再開発による人口流出も挙げられます
横須賀の発展は都心・横浜のベッドタウンとしてのものが大きかったのですが、都心や横浜のベッドタウンの役割を担う町が増えました。また、再開発によって交通インフラだけではなく、商業的な面での利便性が高まった地域もあることから、それらの地域へ流出を招いています。
地価の下落率でも挙げたように、駅周辺など、かつての横須賀市の人気エリア程、地価が下落しています。つまり、ベッドタウンとしての役割を他のエリアに奪われていると考えることができます。
少子高齢化も重なり、人口減少に歯止めがかからない状況となっている横須賀市は、行政も様々な手を打って入るのですが、数字を見る限り、残念ながら効果が表れているとは言い難い状況です。