宮城県

一棟マンションの売却相場を判断する材料として、公示価格と各エリアの平均利回りをまとめました。

※下記は、令和3年の公示地価を掲載しています。平均利回りについては、健美家の各エリアの利回りより平均値を算出しています（2021年12月1日時点）。

宮城県の2021年時点の公示地価は、全国47都道府県のうち上から10番目の高さを誇っています。

コロナ禍で地価が下落するところが多いなか、変動率に関しても全国で3番目の高さをマークしており、毎年少しずつ地価が上昇しています。

宮城県の地価の推移を確認すると、地価が低かった2013年の7万8610円/㎡から比べて、2021年は12万5296円/㎡と1.6倍。一棟マンションの売却・買取にもプラスの影響を与えるでしょう。

宮城県の地価が上昇している背景としては、政令指定都市である仙台市に人が集中している点が挙げられます。

宮城県の人口は2013年から2020年にかけて約2.6万人も減っているものの、仙台市の人口は同期間で約2.5万人増えています。

人口が都市に集中し、開発が進んだ仙台市の地価が上昇する一方で、都市から離れた地域は地価が下落する傾向にあります。

特に、宮城県の地価が12万5,000円/㎡を超えるのは、2001年以降初めてとなります。

2019年の公示地価の変動率が前年比4.16％、2020年が前年比4.24％だったのに対して、2021年は前年比1.09％と伸び率が鈍化してきました。

今後も地価が上昇している状況が続くとは限らないので、一棟マンションの売却・買取を検討しているなら地価が高く注目されているうちが狙い目です。

※参照元：建美家HP（https://tochidai.info/miyagi/）※2021年11月時点情報
※参照元：総務省HP（https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/daityo/jinkou_jinkoudoutai-setaisuu.html）
※参照元：土地代データ（https://tochidai.info/miyagi/）

宮城県は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた方たちの移住先として注目が集まっています。

仙台市が東京圏から移住した人向けに移住支援金を交付したり、石巻市が移住して家を購入・修繕した人向けに補助金を交付したりと、移住者を呼び込む施策に力を入れているためです。

実際に、地方への移住・転職を考えている人向けの相談センター「ふるさと回帰支援センター」で行われた調査では、移住希望先として第5位に宮城県がランクインしています。

同調査は2020年1月7日～12月26日までの約1年間にわたって、センターの窓口相談者を対象に実施されました。

2008年頃の調査では50代・60台の移住希望者が過半数を占めていましたが、テレワークの影響もあり、20～40代が7割を占めるなど、若い世代の移住希望者が急増中です。

人口を増やすための取り組みとして、今後は政令指定都市である仙台市を中心に開発が進められる予定です。

仙台市工業団地の移転に伴い、2026年3月頃までに大型商業施設やマンションの建設が予定されています。

さらに、仙台駅東口には「ヨドバシ仙台第1ビル」が2023年春に竣工予定となっています。

地上12階、地下1階の大きな商業施設で、民間都市再生事業計画の1つとして認定されています。相次いで仙台市や仙台駅付近の開発が進む予定なので、移住者の増加に期待が持てるでしょう。

宮城県の人口は東日本大震災以降、減少傾向にあります。東日本大震災前の2011年3月1日時点の人口と比べると、2021年11月時点では6万6,123人も減少しています。

震源地に近かった宮城県では震災による被害が大きく、復興に時間がかかっていることもあり、県外への転出者が増えました。

開発が盛んに行われている仙台市以外の人口は震災以降、減少に転じています。石巻市では震災前と比べて約2.3万人、気仙沼市では約1.4万人も人口が減少しました。

対して、仙台市では震災以降、4万5,788人も人口が増加しています。

今後も仙台市に人口の集中が続くと予想されるため、仙台市以外の地域は地価・不動産の価値が下がる恐れがあります。

仙台市では地価が上がり、不動産の価値が高まった時点で売却するのも手です。ただし、仙台市以外の地価・不動産の価値は今後高まるか先行きが不透明なので、できれば不動産の価値が下がる前に売却するのが無難でしょう。

※参照元：宮城県（https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/toukei/suikei-top.html）